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2022年 1月 28日更新

「上総掘り技術伝承研究会」上総掘りの技術を、未来へ。世界へ。

明治時代、小櫃川や小糸川の流域で開発された井戸掘りの技術「上総掘り」。どこでも手に入る簡易な材料を使い、少人数で500m以上も掘ることができることから、水不足に悩む国からも注目されている技術だそう。今回はボランティア団体「上総掘り技術伝承研究会」の門を25歳の若さでたたいた分目(わんめ)さんにインタビューした!

上総掘りの魅力とは?

<分目さん>上総掘りの一番の魅力は、竹・木・鉄の身近な材料で機械を使わずに人力で500m以上も掘削をすることができるところです。竹ヒゴを継ぎ足すことで深く掘れること、ハネギなど竹の弾力をうまく利用すること、円形のヒゴグルマを回すことで、人員や労力を軽くしているんです。また、上総掘りは一人だけの力ではなく、様々な人が試行錯誤して完成した技術です。道具の寸法や足場の組み方など全てに理由があって、先人たちの知恵と努力を感じますね。

どんな経緯で研究会に?

<分目さん>大学で土木を学び、今は市内の浄水場に勤務しています。水と携わる仕事をしたことで、上総掘りの技術を学びたいと思ったんです。研究会の皆さんは、みんな経験豊富で何でも質問に答えてくれます。会長をはじめ、荒縄の縛り方や工具の使い方など、様々な技術を習得された方々なので、いろいろな話を聞かせてもらっています。ただ年齢がかなり離れているので、休憩中の雑談で出てくる昔のアニメの話などにはついていけないです(笑)。

今後の夢はありますか?

<分目さん>2年前、フィリピンに留学した時、水道水が普通に飲める日本の水はやはりすごいなと思いました。世界にはインフラが整っていないために水に苦しんでいる国や地域がたくさんあります。いつか上総掘りの技術を習得して、この上総地域で育まれた技術を使って、世界の人々の暮らしを豊かにできたらと思います。あと、自分の周りの人に、もっと上総掘りの魅力を知ってほしいですね。インスタにアップしてもいまいちリアクションが薄い(笑)。木を円形に組んだヒゴグルマやスジカイのバランスとか、めちゃくちゃかっこいいんですけどね!こんな感じで語っても、みんな「へぇー」って感じです(笑)。

<上総掘りの足場の一例>
上総掘りはホリテッカンと呼ばれる7mほどの掘削具を地中に突き刺す“突き掘り”スタイル。油田や天然ガス、温泉の採掘にも利用され、明治から昭和の中頃にかけて農業・産業の発達に大きく貢献した。
作業の様子。
上総掘りは国の重要無形民俗文化財に指定されている。
掘削具「ホリテッカン」の先端部。
水圧により掘り屑が中に入り込む仕組み。
ホリテッカンの先端部「サキワ」。
地質によって使い分ける。
猫好きの分目さん。
気まぐれなところが好きだそう。

2022年 1月 28日更新

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